画像公開前チェックリスト
画像の公開直前は、反射・映り込み・背景情報・メタデータなどの見落としが発生しやすい重要工程です。本記事では、現場で使えるチェックリストと、実写イメージを想定した具体例を提示します。
公開前の5分チェック(全体)
1. 個人識別情報
- 顔・名札・生体情報の有無
- 氏名・住所・電話・メール
- ID/社員番号/学籍番号
2. 文書/画面の文字
- 契約書/伝票/レシートの文字
- 画面キャプチャのアカウント名/トーク履歴
- QR/バーコード/シリアル
3. 背景/環境
- 場所特定可能な看板・番地
- ホワイトボード/モニタの写り込み
- 車のナンバー/鍵/カード類
4. メタデータ
- EXIFの位置情報/GPS
- 撮影日時/端末情報
- 自動バックアップの共有設定
使い回せるチェックシート(テンプレ)
【画像公開前チェックシート】 案件名:________________ 担当:________ 日付:________ 1) 匿名化対象 [ ] 顔 [ ] 氏名 [ ] 住所/電話 [ ] 番号/ID [ ] QR/バーコード [ ] 画面中の個人情報 2) 処理内容 [ ] モザイク(設定値:____) [ ] 塗り潰し [ ] トリミング [ ] ぼかし/ノイズ(備考:____) 3) 確認 [ ] 別端末で拡大確認 [ ] 第三者レビュー [ ] メタデータ削除 [ ] 公開範囲確認 4) 保管/公開 保存先:________________________ 公開URL:________________________ 承認:________________(署名)
具体例:ありがちな見落とし
反射/映り込み
ガラス戸やモニタの反射に人物や机上の文書が映るケース。角度を変えて再撮影、または反射領域を広めに処理。
小さな文字領域
拡大で読めてしまう伝票の欄外やフッター。最小安全サイズよりも広めに処理。
良い例
対象外領域はそのまま、機密領域のみを十分なサイズで処理。公開後の想定拡大率で再確認。
実務用チェックリスト(テンプレ)
- 対象画像の分類(人物/文書/画面/屋外等)
- 処理対象の特定(顔/文字/番号/コード)
- モザイクサイズの決定(用途別に余裕幅付与)
- 処理後の拡大確認(別端末でダブルチェック)
- 公開媒体/公開先の想定(再配布/引用の可能性)
- メタデータの削除(位置情報等)
- 最終承認者の確認(共有/保管ポリシー含む)
チーム運用のコツ
- チェックシートの標準化と教育
- 失敗例をナレッジ化(社内ギャラリー)
- 重要案件は二重承認フロー
関連
技術的背景は「技術解説」、法的観点は「日本法×実務ガイド」、再構成リスクの理解と対策は「AIによるモザイク除去の実態と対策」をご参照ください。最小安全サイズの検証はこちら。